◆6歳 雑種オス Sちゃん
食欲廃絶、口の痛みを主訴に来院されました。
重度の歯肉口内炎、よだれと口臭も認められたことから、
全顎抜歯(麻酔下ですべての歯を抜いてしまうこと)を行いました。
術後すぐに食欲も元通りになり、口の痛みからも解放されています。
歯肉口内炎の原因は様々で、食生活、ウイルスの関与、口腔内細菌叢、
免疫機能などが考えられます。
当院では内科での治療に反応しない猫の難治性口内炎に対し、麻酔下での抜歯を行うことで、
食欲の改善、痛みや口臭の減少など良好な結果をおさめています。
なお抜歯をすることでフードが食べにくくなってしまうなどのケースは
ほとんどの個体で認められていません。
食べるのをためらう、口が臭う、よだれが増えた、
口元を引っかいたり歯ぎしりする、などの症状がある子は
一度ご相談ください。猫ちゃんは予約外来がおすすめです。